現在の文書に式言語でアクセスする

フォームアクション、ボタン、ホットスポット、フィールドの各式の場合、現在の文書とは開かれている文書です。ビューアクションの場合、現在の文書とはハイライト表示された (チェックマークは付けられていない) 文書です。エージェントの場合、現在の文書とは、作成時に選択された文書と SELECT 予約語の条件によって選択された文書です。

現在の文書のフィールドから値を読み込むには、フィールドを指定するか、名前を指定したフィールドの値を返す @GetField 関数を使用しなければなりません。フィールド名を指定するときは、大文字と小文字の区別はありませんが、フィールド名と正確に一致する名前である必要があります。この関数は、指定されたフィールドの値が Null である場合や指定されたフィールドが存在しない場合に Null を返します。

現在の文書のフィールドに値を書き込むには、FIELD 予約語か @SetField 関数を使用する必要があります。フィールドを指定するだけでは十分ではありません。

FIELD 予約語は次の形式で代入ステートメントとして使用します。FIELD 予約語がないと、代入した変数は一時変数と見なされます。
```
FIELD field-name := expression
```
@SetField はフィールドに値を書き込みます。FIELD 予約語を使用した代入ステートメントと同じ効果があります。@SetField は別のステートメント内にネストすることができます。FIELD 予約語はネストできません。フィールド名は文字列値として表されるため、フィールド名はカッコに入れた正確な名前でも、変数でもかまいません。ただし、@SetField は既存のフィールドに対してしか機能しません。書き込みたいフィールドが文書内に存在しない場合は、FIELD 代入文を使用して式の先頭で「宣言」します。@SetField の形式は次のとおりです。
```
@SetField( field-expression-name; expression )
```

DEFAULT 予約語は、参照先のフィールドが文書内に存在しない場合にデフォルトの値を提供します。フィールドが利用可能である場合には、その値が使用されます。フィールドが利用可能でない場合には、DEFAULT 値が使用されます。

DEFAULT field-name := expression

@MailSend 関数は、文書をメールで送信します。パラメータなしで @MailSend を使用すると現在の文書が送信されます。この場合は、受信者が入った [SendTo] というフィールドが文書内になければなりません。パラメータを指定して @MailSend を使用すると、メールで送信される文書を作成できます。

@MailSend
@MailSend( to; cc; bcc; subject; body; fields; flags )

@DeleteField 関数は、フィールドを削除します。FIELD を使用した代入文の右辺で指定します。

FIELD field-name := @DeleteField

@DocMark([NoUpdate]) 関数は、文書に対して式が変更された場合、その変更のストレージへの書き込みを禁止します。文書は式による処理の前も後も内容は変わりません。この @関数はエージェントだけに有効です。

次の表に、文書とフィールドの属性を返す @関数を示します。

関数	説明
@AllChildren	一致する文書へのすぐ下の返答文書を選択します。選択式でだけ使用します。
@AllDescendants	一致する文書へのすべての返答文書を選択します。選択式でだけ使用します。
@AttachmentLengths	各添付ファイルのサイズをバイト単位で返します。
@AttachmentModifiedTimes	現在の文書に添付されたファイルが最後に変更された日付を返します。
@AttachmentNames	添付ファイルすべてのファイル名を返します。
@Attachments	添付ファイルの数を返します。
@Author	すべての作成者の省略名を返します。
@DocFields	文書内のすべてのフィールドの名前を返します。
@DocLength	文書のサイズをバイト単位で返します。
@DocumentUniqueID	文書の UNID を返します。この ID は、文書のすべてのレプリカ間で一意のものです。フィールドには、現在の文書への文書リンクが作成されます。
@GetFocusTable	フォーカスのある表の名前、現在の行、または現在の列を返します。
@InheritedDocumentUniqueID	文書の親文書の固有の ID を返します。フィールドには、現在の文書への文書リンクが作成されます。
@IsAvailable(field)	文書内にそのフィールドがあれば True (1) を返します。
@IsDocBeingEdited	文書が編集モードなら True (1) を返します。
@IsDocBeingLoaded	文書がロード中なら True (1) を返します。
@IsDocBeingMailed	文書をメールで送信中なら True (1) を返します。
@IsDocBeingRecalculated	文書が再計算中なら True (1) を返します。
@IsDocBeingSaved	文書が保存中なら True (1) を返します。
@IsNewDoc	文書が保存されていなければ True (1) を返します。
@IsResponseDoc	文書が返答文書なら True (1) を返します。
@IsUnavailable(field)	文書内にそのフィールドがなければ True (1) を返します。
@NoteID	"NT" のあとに文書の文書 ID を続けて返します。
@PolicyIsFieldLocked	フィールドが管理ポリシーによりロックされていれば、 True (1) が返されます。
@Responses	現在のビューの現在の文書への返答文書の数を返します。