基幹データへの接続

バックエンドデータを日常のビジネスプロセスに組み込むと、Domino® Designer アプリケーションの価値を最大限に高めることができます。Domino Designer は、ビジネスプロセス、フォームルーティング、承認管理について、セキュリティと管理のための広範囲な技術を備えています。エンタープライズ統合テクノロジーを使用すれば、従来は扱うことがむずかしかったデータをビジネスアプリケーションに統合できます。

統合ツールとサービスを使用することで、リレーショナルデータベース (Oracle、DB2®) や、エンタープライズリソースプランニングシステム (SAP、PeopleSoft、J.D. Edwards) や、トランザクションシステム (CICS®、IBM® MQSeries®、IMS™) へのコネクタを含むアプリケーションを作成できます。 そのためには、プログラムを作成するか、ネイティブデータベースドライバで動作するビジュアルツールを使用します。

次の接続ツールは、Domino Designer の一部またはアドオンツールとして利用できます。

データコネクションリソース (DCR)

データコネクションリソースは、Domino アプリケーションと外部データソースの間でのデータの交換を可能にするために Domino Designer 上で定義する設計要素です。他の設計リソースと同様に、DCR を定義して、1 つのアプリケーションの中のさまざまな場所で使用したり、別のアプリケーションで使用したりできます。例えば、Microsoft Access データベース内のテーブルとして保存されている在庫カタログへの接続を確立することができます。次に、その接続をさまざまな形式で 1 つのアプリケーションまたはいくつかの関連するアプリケーションで使用できます。

DCR は、Domino サーバーに付属している DECS Administrator の代わりに使用できる便利な方法です。

@DB コマンド

以前のリリース同様、@DB コマンドと LotusScript データオブジェクト (LS:DO) を使用することで、ODBC を使用するリレーショナルデータベースとデータ交換できます。

@DB コマンドと LS:DO の詳細については、『プログラミングガイド』を参照してください。

Domino 基幹連携サービス (DECS)

Domino 基幹連携サービス (Domino Enterprise Connection Services、以下 DECS) は、視覚的なツールと高性能なサーバー環境を提供します。DECS を使用すれば、基幹データやアプリケーションに、即時に、かつネイティブ形式でアクセスできる Web アプリケーションを作成できます。このビジュアルツールには、アプリケーションウィザードとオンラインヘルプが含まれており、DB2、Oracle、Sybase、ファイルディレクトリ、EDA/SQL、ODBC などの外部データソースと、作成したアプリケーション中にある、外部接続データを自動的に取り込むフィールドを定義する際に役立ちます。

既存のデータベースへの接続の詳細については、『DECS インストール & ユーザーガイド』を参照してください。

LotusScript と Java クラス

LotusScript と Java は、基幹データアクセスのクラスを取り込みます。これらのクラスを使用して、ビジネスニーズに応じてアプリケーションをカスタマイズし、リレーショナルデータベース、トランザクションシステム、エンタープライズ リソース プランニング (ERP) アプリケーションからの情報を取り込みます。Domino サーバーには、Domino コネクタ LotusScript 拡張 (LSX) が組み込まれており、LotusScript から Domino コネクタへプログラム的なアクセスが可能です。

Domino Connector LSX の詳細については、『Lotus Connector LotusScript Extensions ガイド』を参照してください。

Java 開発者は、Notes のデータベースへの API 呼び出しを行う場合に Notes.jar を使用することができます。lotus.domino パッケージをインポートすることにより、Java プログラムから Domino オブジェクトを呼び出します。プログラムは、アプリケーション、Domino エージェント、アプレット、またはサーブレットとしてコーディングできます。ローカル呼び出しはローカルコンピュータ上のランタイムコードにアクセスしますが、このコンピュータには Domino がインストールされている必要があります。

Domino Connector

Domino Connector は、外部のリレーショナルデータベースへのネイティブ接続を提供するモジュールです。これらのコネクタには、DECS のフォームベースの開発ツールを介して、または、LotusScript か Java 言語を使用する Domino オブジェクトクラスを介してアクセスできます。

また、ERP システム用のコネクタもあります。これらのコネクタは別途販売しています。これらのコネクタの詳細については、Web サイト http://www.ibm.com にアクセスしてください。

Domino Connector の詳細については、『Lotus Connector 接続ガイド』を参照してください。

Enterprise Integrator

以前 NotesPump の名で呼ばれていた Enterprise Integrator (モジュール) は、リアルタイムデータソースの他に、DECS 機能性を拡張し、大容量データ転送と同期をサポートするようになっています。Enterprise Integrator は、データソース間の整合をプログラミングなしで管理するためのビジュアルツールです。その中には、Domino アプリケーションとリレーショナルデータベースや他の基幹アプリケーションとの間で、イベントドリブンまたはスケジュールされたタイミングで大容量データ転送を開始する機能もあります。また、Enterprise Integrator は LotusScript と Java クラスを使用したプログラムによるデータ転送もサポートします。

Enterprise Integrator の詳細については、Web サイト http://www.lotus.com を参照してください。