レプリカの内容を制限する

このタスクについて

[ファイル] - [複製の設定] ダイアログボックスで次の複製設定を使用して、レプリカのサイズを制限したり、特定のユーザーグループに関連する情報のサブセットを表示したりします。

指定日数間に変更がない文書を削除する。指定 日数 ([スペースセーバー] パネル)

このタスクについて

ここに指定する日数は、パージ間隔と呼ばれ、Domino® がデータベースから削除スタブをいつパージするかを制御します。削除スタブは、文書を削除した後に残るマーカーです。Domino では、データベースのほかのレプリカからどの文書を削除しなければならないかを調べるため、削除スタブを参照します。削除スタブが占めるディスク容量は無視できないため、定期的に期限切れになった削除スタブが削除されます。パージ期間の 1/3 が経過すると、削除する必要がある削除スタブがあるかどうかが検査されます。例えば、デフォルト値の 90 日を指定すると、ユーザーがデータベースを開いたときに、削除スタブを削除してから 30 日過ぎたかどうかが検査され、30 日以上経っていた場合は、90 日以上経過した削除スタブがすべて削除されます。削除スタブは、デフォルトで午前 2 時に実行される Updall タスクでも削除されます。

パージ期間は短縮することもできます。ただし、複製をパージより頻繁に実行しないと、削除した文書がレプリカに複製されて復活する危険性があるので注意してください。

パージ期間内に変更しなかった文書をレプリカから削除するチェックボックスがあります。このチェックボックスをオンにすると、削除スタブが削除されるときに、指定期間内に変更しなかった文書も削除されます。文書がパージされると、文書の削除スタブも無くなるため、ほかのレプリカではその文書が削除されません。[保存または編集された受信文書のみ複製: 日付] を設定すると、パージされた文書が複製によって再び出現するのを防ぐことができます。ほかのレプリカでこのチェックボックスをオンにすると、そのレプリカでも同じように文書がパージされます。

注意:
複製しないデータベースでこのチェックボックスをオンにした場合は、文書が失われ、システムバックアップからでしか復旧できません。
注: このチェックボックスをオンにしなくても、削除スタブはパージ期間に基づいて定期的に削除されます。

保存または編集された受信文書のみ複製: 日付 ([その他] パネル)

このタスクについて

レプリカが受信できる文書が、指定した日付以降に作成または更新した文書に限定されます。データベースの複製履歴を消去すると、次回の複製で、ここに指定した日付以降に作成または更新した文書だけが検索されます。複製履歴を消去する前に日付を消去すると、データベースにある文書がすべて検索されます。

複製履歴を消去してこのオプションを使用すると、複製に関する問題を解決できます。 この日付を消去または変更した場合は、次に削除スタブがパージされるとき、[指定日数間に変更がない文書を削除する。指定 日数] 設定に指定した日数に合わせて日付がリセットされます。例えば、[指定日数間に変更がない文書を削除する。指定 日数] に 90 を設定した場合は、1999 年 1 月 1 日に削除スタブがパージされるとき、日付が 1998 年 10 月 1 日にリセットされます。[指定日数間に変更がない文書を削除する。指定 日数] 設定のチェックボックスをオンにすると、削除スタブと同じようにパージ期間の条件を満たす文書もパージされますが、日付がこのように自動的にリセットされるので、パージした文書がレプリカに複製されて復活するという問題を回避できます。

複製履歴の詳細については、『Domino Administrator ヘルプ』を参照してください。

概要と 40 KB のリッチテキストを受信する ([スペースセーバー] パネル)

このタスクについて

この設定を使用すると、Domino では、サイズの大きい添付ファイルは複製されず、レプリカが受信する文書は短縮されます。短縮文書には、作成者や件名などの基本的な情報が含まれた文書の概要と、リッチテキストの先頭の 40 KB だけが含まれます。

ユーザーが短縮文書を開くと、タイトルバーの文書タイトルの一部に「(TRUNCATED)」と表示されます。文書全体を表示するには、文書を開き、[アクション] - [文書全体を呼び出す] を選択します。

この設定を使用するときは、次の点に注意してください。

  • ユーザーは短縮文書を分類、編集できない。
  • 短縮文書はエージェントの処理対象でない。
  • 短縮文書は、複製先レプリカでもこのオプションを使用する場合にのみ複製される。

文書のサブセットを複製する ([スペースセーバー] パネル)

このタスクについて

この設定は、レプリカが受信する文書を限定するときに使用します。すなわち、特定のフォルダやビューの文書か、式で指定した選択条件を満たす文書かを指定します。複製式はビュー選択式に似ています。

ビューの選択式の詳細については、「ビューに表示する文書を選択するプログラムを作成する」を参照してください。

複製式を使用するときは、次の点に注意してください。

  • 複製式で @DbLookup、@UserName、@Environment、@Now を使用することはできません。
  • 複製式で @IsResponseDoc を使用すると、選択条件を満たす文書だけでなく、データベースの返答文書がすべて複製されます。これを回避するには、@IsResponseDoc ではなく、@AllChildren か @AllDescendants を使用します。@AllChildren か @AllDescendants を使用する場合は、データベースのパフォーマンス関連プロパティ [文書の階層情報を使用しない] が選択されていないことを確認します。

データベースのパフォーマンス関連プロパティの詳細については、「データベースの詳細プロパティを設定する」を参照してください。

複製 ([詳細] パネル)

このタスクについて

レプリカが受信する文書以外の要素を制御するときに使用します。次の複製オプションがあります。

複製

デフォルト

説明

フォーム、ビュー、他

有効

このオプションを有効にすると、レプリカは複製元から、フォーム、ビュー、フォルダの変更などの設計変更を受信できます。

無効にすると、レプリカは設計変更を受信できません。このほか、ACL で複製元サーバーに [編集者] 以下のアクセス権を割り当てるという方法でも、これと同じ効果が得られます。ただし、この場合、エージェントは複製できません。

レプリカを最初に作成するときは、このオプションを無効にしてください。このオプションを選択すると、情報を表示する設計要素を新しいレプリカに追加できなくなるためです。

エージェント

有効

このオプションを有効にすると、レプリカはエージェントを受信できます。無効にすると、エージェントを受信できませんが、エージェントが行った変更は受信できます。

複製式

無効

有効にすると、1 つの複製元レプリカから指定した複製設定が、複数の複製先レプリカに複製されます。このオプションは、複数のレプリカに関する複製設定を、中央の複製元レプリカを使用して一括管理する場合に必要です。

アクセス制御リスト

有効

有効にすると、レプリカは、そのレプリカの ACL で [管理者] のアクセス権が設定されている任意のサーバーから、ACL の変更内容を受信できます。

削除

有効

このオプションを有効にすると、レプリカは文書の削除を受信できます。選択を解除すると、レプリカは複製で削除を受信しません。ただし、レプリカの ACL で [文書の削除] 権限を割り当てられたユーザーは、そのレプリカから文書を削除することができます

注: 複製元レプリカの [複製の設定] ダイアログボックスにある [送信] パネルで [削除を他のレプリカへ反映しない] を有効にした場合は、このオプションをどのように設定しても、このレプリカは複製元レプリカから削除を受信できません。

フィールド

無効

このオプションを無効にすると、レプリカは受信する文書のフィールドをすべて受信します。有効にした場合は、受信するフィールドのサブセットを選択します。ただし、これにはアプリケーションの設計に関する十分な知識が必要です。

Domino ディレクトリを複製する場合は、ミニマムアドレス帳のオプションも選択することができます。ミニマムアドレス帳のオプションを使用すると、モバイルユーザーが小型の Domino ディレクトリをローカルに複製することができます。ミニマムアドレス帳のオプションは [スペースセーバー] パネルにもあります。

ユーザーはモバイルディレクトリカタログを使用して Domino ディレクトリの名前にローカルにアクセスすることもできます。

ミニマムアドレス帳 (部分レプリカ) のオプションの詳細については、『Notes ヘルプ』を参照してください。

ディレクトリカタログの詳細については、『Domino Administrator ヘルプ』を参照してください。