アプリケーションファイルに入っている OLE オートメーションオブジェクトを開くか、指定されたクラスで現在アクティブな OLE オートメーションオブジェクトを返します。
GetObject ( [pathName] [ , className ] )
pathName
アプリケーションファイルの完全パスとファイル名を含む文字列、または空の文字列です。アプリケーションで OLE オートメーションがサポートされている必要があります。pathName が空の文字列 ("") である場合、または指定されていない場合、className を指定しなければなりません。
className
クラスが定義されているアプリケーションと取得するオブジェクトのクラスを識別する appName.appClass 形式の文字列です (WordPro.Application など)。
appName は、OLE オートメーションがサポートされるアプリケーションの名前です。appClass は、インスタンスを取得するクラスの名前です。
GetObject は OLE オートメーションオブジェクトの参照を返します。
Set ステートメントを使用して、GetObject から返されるオブジェクト参照を Variant 型の変数に代入します。
appName で指定されたアプリケーションが実行されていない場合、GetObject はそれを起動してから OLE オートメーションオブジェクトを取得します。アプリケーションの実行中は、オブジェクトへの参照が有効になっています。オブジェクト参照を使用している間にアプリケーションが終了すると、ランタイムエラーとなります。
pathName が空の文字列 ("") である場合、または指定されていない場合、GetObject は指定されたクラスで現在アクティブなオブジェクトを取得します。そのクラスにアクティブなオブジェクトがないと、エラーとなります。
className を省略すると、GetObject は実行するアプリケーションと取得するオブジェクトを pathName に基づいて決定します。この形式の GetObject が便利なのは、アプリケーションファイルにオブジェクトが 1 つ入っているときだけです。
OLE オートメーションを使用できる各製品には、1 つ以上のクラスがあります。詳しくは、製品のマニュアルを参照してください。
LotusScript® では、OLE プロパティとメソッドのために次の戻り値の型がサポートされます。「OLE 専用」と示された型を返せるのは、OLE メソッドやプロパティだけです。
OLE の戻り値の型 |
説明 |
---|---|
VT_EMPTY |
(データなし) |
VT_NULL |
(データなし) |
VT_I2 |
2 バイトの符号付き integer 型 |
VT_I4 |
4 バイトの符号付き integer 型 |
VT_R4 |
4 バイトの実数 |
VT_R8 |
8 バイトの実数 |
VT_CY |
Currency 型 |
VT_DATE |
Date |
VT_BSTR |
String |
VT_DISPATCH |
IDispatch 型、OLE 専用 |
VT_ERROR |
Error 型、OLE 専用 |
VT_BOOL |
Boolean 型 |
VT_DECIMAL |
Double 型に変換された Decimal 型 |
VT_VARIANT |
(他の型のデータへの参照) |
VT_UNKNOWN |
IUnknown 型、OLE 専用 |
VT_ARRAY |
(他の型のデータの配列) |
ForAll ループを使用して、OLE コレクションのメンバを繰り返し操作できます。
LotusScript では、OLE プロパティに引数を渡すことができます。以下に例を示します。
' Set v.prop to 4; v.prop takes two arguments.
v.prop(arg1, arg2) = 4
LotusScript では、OLE メソッドやプロパティの引数について、表示順序ではなく名前による識別はできません。また、OLE 名だけを使用して (明示的なプロパティを使用しないで) 既定のプロパティを識別することはできません。
OLE メソッドやプロパティに対する引数が、参照渡しされる boolean、byte、date の各データ型である場合は、引数の結果が不特定になります。LotusScript ではこれらのデータ型をサポートしていません。
GetObject という語は LotusScript のキーワードではありません。