式ステートメントの評価の順序

Domino® では、上から下、左から右の順序で式が評価されます。1 つのステートメントの評価が終ってから、次に進みます。ただし、@PostedCommand といくつかの @Command 関数は、他の @関数の実行がすべて完了した後で順番に実行されます。式言語には、制御ロジック用のいくつかの @関数があります。

@コマンドを除き、式言語は Notes オブジェクトのバックエンドオブジェクトを操作します。例えば、式内にフィールドを記述すると、保存されているフィールドの値が参照されます。FIELD 予約語を使用すると保存されたフィールドの値を変更できます。@コマンドはユーザーインターフェースで機能します。ユーザーインターフェースで行った変更は、文書を保存するまでバックエンドには反映されません。同じ文書に対して、バックエンドでのアクセスとユーザーインターフェースでのアクセスを混同した場合、正しい結果を得ることはできません。

@コマンドを評価する

@PostedCommand 関数は、式内の他の @関数がすべて実行された後で実行されます。例えば、次のような式があるとします。

@PostedCommand([CommandName]; Argument);
@If(Condition; TrueStatement; FalseStatement);
FIELD X := "Text"

最初のステートメントは最後に実行されます。

@コマンド関数は、一部の例外を除き、式内での順序で実行されます。例外的に、@PostedCommand のように式の最後に実行されるものもあります。各例外には、すぐに実行される同等の @コマンドがあります。

次の表は、最後に実行される @コマンドとすぐに実行される @コマンドの対応を示すリストです。

注: すぐに評価される関数は Release 6 で新しく追加されました。

@関数の後に評価	すぐに評価
EditClear	Clear
EditProfile	EditProfileDocument
FileCloseWindow	CloseWindow
FileDatabaseDelete	DatabaseDelete
FileExit	ExitNotes
Folder	FolderDocuments
NavigateNext	NavNext
NavigateNextMain	NavNextMain
NavigateNextSelected	NavNextSelected
NavigateNextUnread	NavNextUnread
NavigatePrev	NavPrev
NavigatePrevMain	NavPrevMain
NavigatePrevSelected	NavPrevSelected
NavigatePrevUnread	NavPrevUnread
ReloadWindow	RefreshWindow
ToolsRunBackgroundMacros	RunScheduledAgents
ToolsRunMacro	RunAgent
ViewChange	SwitchView
ViewSwitchForm	SwitchForm

@If 関数

@If では、論理値が True か False かによって異なるステートメントが実行されます。

@If(LogicalValue; TrueStatement; FalseStatement)

@Do 関数

@Do では、複数のステートメントが連続して実行されます。@If 関数内での実行パスとして使用できます。

@If(LogicalValue; @Do(TrueStatement1; TrueStatement2); FalseStatement)

@Do 関数内の @Command 関数は、他のすべての @関数 (@Do の内側、外側にかかわらず) が実行された後で実行されます。

@Return 関数

@Return は、式の実行を停止します。

@If(LogicalValue; @Return(""); "")