リッチテキスト内のオブジェクトまたはコントロールへの参照を表します。この要素は、Notes クライアントによるオブジェクトの参照方法を定義します。オブジェクトを構成する実際のデータは、複数の $FILE アイテムに保存されます。name 属性によってその中の最初のアイテムが特定されます。
<!ELEMENT objectref ( associatedfiles?, (%richtext.nonhot.inline;)* )>
associatedfiles?, %richtext.nonhot.inline;
オプションの <associatedfiles> 要素、続いて %richtext.nonhot.inline; エンティティのいずれかのオプションの順に含まれます。
<!ATTLIST objectref
version |
%integer; |
"2" |
---|---|---|
name |
%string; |
#REQUIRED |
class |
%string; |
#IMPLIED |
type |
(%objectref.types;) |
"embeddedobject" |
savewhenchanged |
%boolean; |
"false" |
render |
%boolean; |
"true" |
displayformat |
(%objectref.display.formats;) |
"metafile" |
description |
%string; |
#IMPLIED |
classid |
%string; |
#REQUIRED |
storageformat |
(%objectref.storage.formats;) |
"structstorage" |
scripted |
%boolean; |
"false" |
runreadonly |
%boolean; |
"false" |
fittowindow |
%boolean; |
"false" |
control |
%boolean; |
"false" |
fitbelowfields |
%boolean; |
"false" |
regionid |
%integer; |
#IMPLIED |
>
class
オブジェクトのクラス名です。
classid
オブジェクトのクラスを識別する GUID (Globally unique identifier) です。これは、クラス識別子 (CLSID) としても参照されます。GUID は、128 ビットの整数値で、すべてのコンピュータおよびネットワークを通じてオブジェクトへのインターフェースを識別します。DXL は、{c200e360-38c5-11ce-ae62-08002b2b79ef} のような文字列形式を使用してクラス識別子を定義します。
control
論理値です。true の場合、このオブジェクトはコントロールです。
description
オブジェクトのテキストによる説明です。
displayformat
オブジェクトを表示したり、そのデータをクリップボードにコピーするために使用される形式です。%objectref.display.formats; エンティティのどのオプションにも指定できます。
fitbelowfields
論理値です。true の場合、レイアウト領域が存在していれば、フォーム上の最初のレイアウト領域の下にコントロールが表示されます。デフォルトは false です。
fittowindow
論理値です。true の場合、ユーザーが編集モードで文書内にウィンドウを開くとき、ウィンドウを埋めるようにコントロールまたはオブジェクトのサイズが変更されます。フォーム上でオブジェクトの下にフィールドまたはレイアウト領域が存在する場合、それらはユーザーからは見えません。デフォルトは false です。
name
このオブジェクトの 1 次 $FILE アイテムの名前です。オブジェクトがファイルから作成された場合、最初の $FILE アイテムの名前と、オブジェクトの作成元のファイルの名前は必ずしも同じではありません。
regionid
リッチテキスト内のオブジェクト構成要素に関連付けられた、<region> 要素の固有 ID です。
render
論理値です。true の場合、ユーザーインターフェースでオブジェクトをレンダリングします。オブジェクトには、Notes クライアントまたは Web ユーザーからオブジェクトを非表示にするように設定された非表示式または非表示プロパティはありません。デフォルトは true です。
savewhenchanged
論理値です。true の場合、document プロパティから Update オブジェクトが選択されていることを示します。この場合、ユーザーは文書内のコントロールを編集してその変更内容を保存できますが、オブジェクトがデータベース内の元のオブジェクトによって上書きされることはありません。デフォルトは false です。
scripted
論理値です。true の場合、オブジェクトにはコードが含まれます。例えば、ActiveXPlugin コントロールオブジェクトにはコードが含まれますが、Word Pro 9 Document オブジェクトには含まれません。デフォルトは false です。
storageformat
データベースでオブジェクトが保存される形式です。%objectref.storage.formats; エンティティのどのオプションにも指定できます。
type
オブジェクトの種類です。%objectref.types; エンティティのどのオプションにも指定できます。
version
オブジェクトの作成に使用された OLE (Object Linking and Embedding) 技術のバージョン番号です。
%objectref.display.formats; エンティティは、オブジェクトを表示するスタイルを定義します。すべてのオブジェクトによってすべての表示形式がサポートされているわけではありません。
構文:
<!ENTITY % objectref.display.formats "text | metafile | bitmap | richtext | icon ">
bitmap
アクティブではないオブジェクトを表すビットマップを表示します。
icon
Notes アイコンを使用してオブジェクトを表示します。例えば、オブジェクトがファイルから作成されている場合、「Package」というテキストとともに箱型の Notes アイコンが表示されます。
metafile
ファイルの種類に対応する標準のアイコンスタイルを使用してオブジェクトを表示します。このスタイルではファイル名が表示されます。これは、[オブジェクトのプロパティ] インフォボックスの [画面表示] ドロップダウンリストの [画像] オプションに対応します。
richtext
リッチテキストを表示して、アクティブではないオブジェクトを表します。
text
テキストを表示して、アクティブではないオブジェクトを表します。
%objectref.storage.formats; エンティティは、オブジェクトの保存に使用する保存形式の種類を定義します。各形式は、次に示すインターフェースをさまざまに組み合わせて構成します。
インターフェース |
定義 |
---|---|
IStorage |
オブジェクトの保存をサポートおよび管理することにより、オブジェクトの構造を提供します。 |
IStream |
ストリームオブジェクトに対してデータを読み書き可能にすることにより、データが含まれるストリームへのアクセスを提供します。ストリームは、保存オブジェクト内でネストしている要素です。 |
IRootStorage |
保存オブジェクトをほかの基になるファイルに切り替え、そのファイルにオブジェクトを保存する唯一の方法を提供します。このインターフェースは、ファイルに基づく保存オブジェクトの IStorage インターフェースに追加して実装されます。 |
構文:
<!ENTITY % objectref.storage.formats "structstorage | istorageistream | structstream ">
istorageistream
OLE 保存形式です。IStorage インターフェースと IStream インターフェースが含まれます。
structstorage
「OLE Docfile」としてオブジェクトを保存するための Notes のオブジェクト保存形式です。RootIStorage インターフェース、IStorage インターフェース、IStream インターフェースが含まれます。
structstream
OLE 保存形式です。IRootStorage インターフェースと IStream インターフェースが含まれます。
%objectref.types; エンティティは、Notes フォームで使用できるオブジェクトの種類を定義します。Notes の 2 種類の基本オブジェクトの定義を次の表に示します。
基本オブジェクトの種類 |
定義 |
---|---|
リンクオブジェクト |
この種類のオブジェクトはソースアプリケーションに保存されます。これは、これらのオブジェクトをある場所で更新すると、オブジェクトへのリンクを含む文書にその更新が自動的に反映されることを意味します。リンクを使用するには、リンクオブジェクトが含まれる文書を開くユーザーが、ソースファイルの保存場所へのアクセス権を持っている必要があります。 |
埋め込みオブジェクト |
これを埋め込むフォームと共に存続します。ユーザーは埋め込みオブジェクトを変更できますが、このオブジェクトを表示させたり Domino Designer にアクセスしてオブジェクトを編集するには、ソースアプリケーションへのアクセス権が必要です。 |
構文:
<!ENTITY % objectref.types "autolink | manuallink | embeddedobject ">
autolink
自動起動が設定されているリンクオブジェクトです。Domino Designer では、[フォームのプロパティ] インフォボックスの [起動] タブを使用して、オブジェクトを自動起動させることができます。
embeddedobject
[作成] - [オブジェクト] メニューコマンドを使用して作成した埋め込みオブジェクトです。
manuallink
オブジェクトをクリップボードにコピーしてから貼り付けて作成したリンクオブジェクトです。