DB2 照会ビュー

Notes の他のビュータイプと同様に、照会ビューも Notes アプリケーションの一部である設計要素です。ただし、照会ビューでは、ビュー式を使用して Notes データベースから文書を選択するのではなく、SQL 照会を使用してデータを生成します。

照会ビューは動的なものです。照会は、ビューを開くか再構築するイベントの結果として実行され、ビューが開かれるか更新されるたびに再計算されます。また、さまざまな SQL 照会を使用して 1 つの照会ビューを再実行すると、特定の文書に素早くアクセスできます。これとは対照的に、通常の Notes ビューは Indexer タスクの UPDATE や UPDALL を使用して再構築する必要があります。

照会ビューは永続的ではないため、Notes データベース内のスペースを専有することはありません。

照会ビューとフェデレーテッドデータ

照会ビューを構築すると、DB2® データベースで見ることのできるあらゆるデータを表示できます。これは、データがそのデータベースに含まれているか、あるいは DB2 との統合によってそのデータベースで使用可能になるためです。フェデレーテッドデータは、Notes データベース以外のデータベースに格納されている任意のデータです。例えば、既存の DB2 テーブルまたはデータベースに格納されているデータはすべてフェデレーテッドデータと見なされます。照会ビューを作成する際には、Notes データのみ、フェデレーテッドデータのみ、または Notes データとフェデレーテッドデータの組み合わせのどれを表示するかを選択できます。

照会ビューが作成されたら、そのビューで個々のレコードを開き、そのレコードに含まれている Notes データを編集できます。ただし、照会ビューからフェデレーテッドデータのレコードを開いたり、変更を加えたりすることはできません。フェデレーテッドデータは照会ビュー自体でしか表示できません。

また、SQL 照会でソートの順番を指定することで、照会ビューの並べ替えやソートを行うことも可能です。ただし、ORDER BY 節は、照会で #noteID 列が返されない場合のビューの表示順にしか影響しません。ソートの順番を指定しない場合、デフォルトでは、ビューは文書 ID でソートされます。どちらの場合でも、Notes の列ソートが DB2 ソートよりも優先されます。

注: 照会の SELECT ステートメントで使用されている #noteID 列が、DB2 対応 Notes データベースと関連付けられたスキーマの外部テーブルの一部になっている場合、この列は現在の DB2 対応 Notes データベースには属していないため、Notes データではなく DB2 データと見なされます。したがって、結果的に生成される文書を開けない場合や、代わりにランダム文書や設計文書を開ける場合があります。

照会ビューの作成時には、次の点に注意してください。

DAV の詳細については、「DB2 対応 Notes データベースを操作する」の章を参照してください。

照会ビューで複雑な SQL 照会を使用する

SQL を使用すると、1 つの Notes 照会ビューで複数の DB2 テーブルやビューのデータを組み込むような、複雑な照会を作成できます。例えば、1 つの照会ビューで複数の DB2 テーブル/ビューのデータを結合できるため、アプリケーション設計者は 2 つの異なる DAV を結合することで、2 つの DB2 対応 Notes データベースのデータを間接的に結合することができます。

具体的に、次の節を使用した SELECT ステートメントを作成できます。

注意:
照会ビューの機能は、結果セットを生成しない SQL ステートメントは構築できないよう設計されています。これは、不注意によるレコードの削除や変更を防ぐためのセキュリティ対策です。

DB2 に保存されている Notes データベースを処理するための前提条件

DB2 対応 Notes データベースを操作するには、Domino 管理者がユーザーの環境を次のように設定する必要があります。

DB2 Access for Domino の設定の詳細については、Domino Administrator ヘルプを参照してください。

DB2 統合オブジェクトの設定の詳細については、Domino Administrator ヘルプのトピック「照会ビューでフェデレーテッドデータを使用する」を参照するか、DB2 Information Center (http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/db2help/index.jsp) にアクセスしてください。