ワークフローの計画を立てる

ワークフローアプリケーションを適用するメール機能の種類を選択する前に、実際のワークフローを慎重に設計する必要があります。ワークフローアプリケーションを導入する形態の 1 つは、データを中央の共有データベースへ収集し、その後、該当するユーザー宛てに電子メールで情報を配布するという方法です。もう 1 つの形態は、レビュー目的で文書をあるユーザーから別のユーザーに自動的に送る方法です。

中央共有型データベース

共有データベースで作業するユーザーは、共有データベース上で直接文書の作成と編集ができます。リモートユーザーが共有データベースで作業するためには、サーバーのデータベースにダイヤルアップ接続する必要があります。そこで、データベースの設計者は、ユーザーがチェックすべき文書がどれであるかを、電子メールで自動的に通知するようにデータベースを設計できます。電子メールによる自動通知は、フォームまたはエージェントに組み込むことができます。ユーザーにとって使いやすくするためには、電子メールに文書リンクを組み込みます。ただし、リモートユーザーの場合は、文書リンクの代わりに電子メールに文書のコピーを貼り付けることも考えられます。Web ユーザーの場合は、電子メールによる通知に URL リンクを記述します。

中央共有型データベースを使用すると、ネットワークリソースにかかる負荷を最小限に抑え、サーバーのディスク容量を節約できます。また、この方法でフォームが設定されている場合は、ユーザーはお互いのレビューコメントを見ることができます。中央共有型データベースを使用する場合の欠点は、ユーザーがネットワークを介したアクセスまたはモデムを介したリモートアクセスが必要になる点です。

個人使用型データベース

ユーザーが個人使用型データベースで作業する場合、文書を作成してお互いに送信しあうことも、中央のメール受信データベースにそれぞれが送信することもできます。自動化された、使い方が簡単なフォームが文書に保存されるのは、こうしたアプリケーションの典型的なパターンです。個人使用型データベースの場合、フォームを保存した文書をメール送信すると、当然、ディスク容量を増やすことになります。

個人使用型データベースを使用するほうが、リモートユーザーにとってより簡単です。なぜなら、必要なのは、メールとリモートデータベースへのアクセスではなく、メールへのアクセスだけだからです。個人使用型データベースを使用する場合の欠点は、作業が逐次的に実行されるため、ワークフロー処理に時間がかかるという点です。また、文書のサイズが大きいため、複製にも時間がかかります。リモートユーザーは、複製または Domino Off-Line Services (DOLS) の使用を検討する必要があります。