スカラー型のデータ、配列、リスト、オブジェクトを格納できる 16 バイトの変数を指定します。
使用法
データ型や接尾辞を指定せずに宣言した変数は、Variant 型になります。
Variant 型の値は EMPTY に初期化されます。
Variant 型の変数には任意のスカラー型、または次の特殊な値を格納できます。
- 配列: 宣言した配列を Variant 型の変数に代入できますが、その逆の代入はできません。例えば、配列を含む Variant 型の変数を、宣言した配列変数に代入することはできません。
- リスト: リストを Variant 型の変数に代入できますが、その逆の代入はできません。例えば、リストを含む Variant 型の変数を、宣言したリスト変数に代入することはできません。
- オブジェクト参照: ユーザー定義クラスや製品固有のクラスのインスタンスへの参照、または OLE Automation オブジェクトへの参照を、Variant 型の変数に代入できます。
- 日付/時刻値: 日付/時刻を表す 8 バイトの浮動小数点数を Variant 型の変数に代入できます。整数部は、西暦 100 年 1 月 1 日から数えた通算の日付を表します。有効な日付は -657434 (西暦 100 年 1 月 1 日) から 2958465 (西暦 9999 年 12 月 31 日) までの整数で表されます。小数部は、時刻 00:00:00 (前日の午前 0 時) から数えた時間を表します。この日付/時刻値の表現では、日付 1 は 1899 年 12 月 31 日です。
- NULL: Variant 型は、明示的な代入により、または NULL がオペランドとして指定された式の評価により、NULL 値をとることができます (多くの式では、オペランドの一方または両方が NULL である場合、その式は NULL として評価されます)。
- EMPTY: 式の中で、EMPTY は数値演算ではゼロに変換され、文字列演算では空の文字列 ("") に変換されます。Variant 型が EMPTY 値をとるのは、初期化のとき、または値が EMPTY の別の Variant 型から代入されるときだけです。
Variant 型には、ユーザー定義型のインスタンスを格納できません。
Variant 型の変数に含まれる値の型を判別するには、DataType 関数または TypeName 関数を使用します。
LotusScript® では、Variant 型のデータは 8 バイトの境界上で位置合わせされます。ユーザー定義のデータ型の場合は、変数を最上位の境界から最下位へと順に宣言すると、データ記憶域を最も効率的に使用できます。
例