ユーザー定義のデータ型とクラスの概要

ユーザー定義のクラスはオブジェクト指向型プログラミングでは一般的で、特定のプロシージャの集合によって保護、初期化、アクセスされるデータを含むオブジェクトを表現するために使用します。

ユーザー定義のデータ型とクラスは、異なるデータ型の複数の変数を含めることができます。ユーザー定義のクラスはユーザー定義のデータ型とは異なり、それらの変数を扱うプロシージャ (プロパティとメソッド) も含めることができます。

ユーザー定義のデータ型は拡張できませんが、ユーザー定義のクラスは拡張できます。つまり、既存のクラス (ベースクラスと呼ばれます) から新しいクラスを派生させられます (派生クラス)。派生クラスは既存の (ベース) クラスから継承します。例えば、フルタイムの従業員を表す FullEmployee クラスやパートタイム従業員を表す Contractor クラスを作成することによって Employee クラスを拡張できます。FullEmployee クラスと Contractor は両方とも、Employee クラスで提供された共通のデータ (ID、lastName、firstName、payCheck) を共有します。

Demonstrates the Employee base class and the FullEmployee/Contractor derived classes

ユーザー定義のデータ型とクラスのもう 1 つの重要な違いは、ユーザー定義のデータ型の変数には実際のデータが保持されますが、クラスのオブジェクト参照変数はメモリ内に格納されたオブジェクトのデータを指すことです。例えば、オブジェクト参照変数の Person1 と Person2 は同じ CheckingAccount オブジェクトを指すこともできます。この柔軟性により、2 人が同じ銀行口座にアクセスできます。

Demonstrates the Person 1 and 2 object reference variables of the CheckingAccount object

一般的に、プロパティやメソッドを必要としない操作にはユーザー定義のデータ型を作成します。例えば、単純なファイルの読み込みまたは書き込み操作を行うために、X 座標と Y 座標をメンバに持つ Coordinates という名前のデータ型を作成することもできます。その他の場合は通常、クラスを作成します。