ユーザー定義のクラスを作成することにより、オブジェクト指向型のアプリケーションを作成できます。クラスはデータへのアクセスを特定のプロシージャの集合に限定するデータ型です。このようなプロシージャは、クラスのインスタンス (オブジェクト) の初期化方法、アクセス方法、不要になったときの最終的な削除方法を制御します。
LotusScript® クラスは、次の 2 つの型を作成できます。
他のクラスが継承できる共通のメンバ変数、プロパティ、メソッドを定義します。
既存のベースクラスを拡張して詳述します。派生クラスは既存のベースクラスの全メンバに対して直接アクセスできます。ただし、派生クラスはメンバ変数、プロパティ、メソッドを新たに追加でき、ベースクラスからのプロパティとメソッドを再定義することもできます。ベースクラスを変更する必要はありません。例えば、Account クラスに基づいて SavingsAccount クラスと CheckingAccount クラスを作成できます。
クラスを使用すると、アプリケーションモデルは実際のオブジェクト、属性、動作のモデルを表すことができます。例えば、航空管制システムでは flight クラスを作成し、レンタカーシステムでは car クラス、銀行の自動預金システムでは account クラスを作成します。各クラスに対してそのメンバである変数、プロパティ、サブルーチン、関数 (メソッドとも呼ばれます) を定義します。通常、値を取得してオブジェクトのプロパティに代入できます。メソッドはオブジェクトに関する操作を実行します。
クラス |
プロパティ |
メソッド |
---|---|---|
Flight |
GateNumber FlightNumber InAir OnGround |
TakeOff Land DelayFlight CancelFlight |
Car |
LicensePlate DriverLicense RentalDate |
ServiceCar TransferLocation |
Account |
CustomerNumber Balance AccountNumber |
WithdrawCash DepositMoney MoveMoney |
オブジェクトのクラスのインスタンスを参照する変数を、スクリプトで宣言できます。変数は、オブジェクト参照変数です。 各クラスはクラスのインスタンスによって使用されるデータを定義し、そのクラスに適用するプロパティとメソッドの集合を定義します。
クラスにはアプリケーションのプログラミングを簡単にするいくつかの機能があります。