1-2-3® などの IBM® 製品を使用したアプリケーションでは、オブジェクト参照変数ではなくカッコで囲んだ名前を使用して、ソフトウェアのオブジェクトを識別できます。使用している ソフトウェアでこの表記法を適用できるかどうかを調べるには、製品のマニュアルを参照してください。
[ prodObjName ]
prodObjName
オブジェクト (製品クラスのインスタンス) を識別するために製品で認識される名前。
製品でオブジェクトに名前が割り当てられる場合と、製品のユーザーインターフェースを使用して自分が作成したオブジェクトに名前を付ける場合があります。例えば、ワークシートの場合、A1 は特定のセルを識別します。ユーザーインターフェースを使用すると、グラフに SalesTracking という名前を与えられます。
カッコ表記法を使用すると、オブジェクト変数を宣言してオブジェクトにバインドしなくても、これらの名前を使用できます。例えば、製品によっては次に示す第 2 の例の代わりに以下の表記を使用できます。
[A1].contents = Cstr(247000)
第 2 の例
Dim myCell as Range
Set myCell = Bind("A1")
mycell.contents = Cstr(247000)
製品によっては、ユーザー操作のトランスクリプトを記録するときに、カッコ表記法が使用されます。このため、トランスクリプトは読みやすく、変更しやすくなります。詳しくは製品のドキュメントを参照してください。
LotusScript® のコンパイラは、カッコ表記法で識別されるオブジェクトのクラスを調べようとしないので、クラス構文にエラー (プロパティや他のメソッドの誤用など) があると、コンパイルエラーではなくランタイムエラーになります。
また、空のカッコを使用すると、現在選択している製品のオブジェクトを識別できます。空のカッコは、先行ドット表記法と同じです。例えば、現在の選択が Sales という範囲内にあるとします。
[ ].CopyToClipboard
および
.CopyToClipboard
は、次の構文に相当します。
[Sales].CopyToClipboard
この 3 つのステートメントでは、いずれも範囲 Sales の内容をクリップボードにコピーします。
カッコを文字列内にテキストとして含めるには、カッコを二重にします。例えば、現在の選択が Sales[East] という範囲であれば、次のような構文を使用します。
[Sales[[East]]].CopyToClipboard