DAV の作成

手順

  1. Domino® Designer で、DB2® の中にある DAV 作成対象の Notes® データベースを開きます。
  2. アプリケーションナビゲータで、[データ] - [DB2 Access ビュー] を選択します。
  3. [DB2 Access ビュー] 設計要素をダブルクリックします。
  4. [新規 DB2 Access ビュー] をクリックします。[新規 DB2 Access ビュー] パネルが表示されます。
  5. ビューの名前を指定します。
  6. DB2 Access ビューに関連づけるフォームとアプリケーションを選択して [OK] をクリックします。[DB2 Access ビュー] インフォボックスが表示されます。
  7. DAV で使用するフィールド (列) を指定します。次のオプションのいずれかを選択します。

    [フィールドの選択] -- 既存の設計要素から選択します。

    1. [タイプ] フィールドで、フィールドソースとして使用する設計要素を選択するか、[すべて] を選択します。選択したフィールド選択ソースのすべてのインスタンスが、左側のリストボックスに表示されます。
    2. フィールドソースをハイライト表示することによって、DAV に含めるフィールドを選択します。選択したフィールドがリストボックスに表示されます。
    3. DAV に含めるすべてのフィールドを選択します。
    4. 必要に応じて、各フィールド選択ソースについてこの操作を繰り返します。

    [フィールドの挿入] -- DAV に空白フィールドを追加して、そこに既存のフィールド名、または DAV に関連付けられているフォームに追加するフィールド名を入力できるようにします。

  8. 各フィールドのプロパティを設定するには、フィールドをダブルクリックし、[アクセスビューエントリ] ダイアログボックスに入力します。

    フィールド

    アクション

    フィールド名

    新しいフィールドを追加する場合は、フィールド名を入力します。

    これは対応する DB2 列の DAV のフィールド名であるため、文書に存在するフィールドの実際の名前でなければなりません (そうでなければ、対応するフィールドが見つからず、DB2 ビューの列は空白になります)。

    注: [フィールドの選択] オプションによって DAV のフィールドを指定した場合、プロパティでフィールド名を変更できますが、フィールド名を変更して文書内のフィールド名に対応しなくなると、DB2 内の対応する列は空白になります。

    Notes データ型

    このフィールドの Notes データ型を指定します。

    注: Notes データ型が式、リッチテキスト、リッチテキストライトであるデータは、DAV で使用できません。

    DB2 データ型

    このフィールドの DB2 データ型を指定します。Notes は選択した Notes データ型に関連付けられているデフォルト値を示します。

    注: DAV で整数が定義されていて、DB2 から挿入された値が実数 (小数点付き) である場合、挿入された値は受け入れられ、小数点以下が切り捨てられます。

    DB2 索引フィールド

    この列を DB2 索引フィールドとして作成します。DB2 索引はデータベースレコードにキーを付け、検索を高速にします。

    Notes データの切り捨てを許可

    DB2 ビューで文書のデータの切り捨て (DB2 の列の範囲内の文字だけを表示する) を許可することを指定します。

    複数値を保存

    メモ: このオプションは複数値のフィールドでだけ有効です。

    Notes のフィールドに複数の値がある場合、次のどちらかを選択できます。

    • フィールドの最初の値だけを保存する
    • 値を区切る複数値のフィールドについて、すべてのデータ値を区切られたテキストとしてビューに表示できます。

    DB2 の複数値の区切り文字

    このフィールドで区切り文字を使用する場合に、使用する区切り文字を指定します。

    この区切り文字は、DB2 の列の複数の値を区切るために使用し、また、DB2 INSERT と UPDATES を個別の値として解析するために使用します。これは Notes クライアントが使用するフォーム設計で指定されている区切り文字とは関係ありません。

    デフォルトはセミコロン (;) です。

    DB2 列の長さ

    DB2 の列の長さを定義するために使用します (基本的には Notes のフィールド長と同じです)。

    DB2 のデータ型 Varchar にマッピングされる列にだけ必要です。varchar のデフォルト値は 100 です。

    注: ビュー内のフィールドの順序を変更するには、フィールドをドラッグアンドドロップします。例えば、アクセス頻度が高いフィールドをビューの先頭に置くことができます。
  9. DAV のプロパティを指定するには [設計] - [DB2 Access ビュー] をクリックします。[ DB2 Access ビュー] ダイアログボックスで、次のフィールドに入力します。

    フィールド

    アクション

    名前

    DAV の名前を入力します。DB2 ビューの実際の名前であり、有効な DB2 ビュー名でなければなりません。名前にスペースを入力すると、DB2 では下線に変換されます (例、「zip code」は「zip_code」に置換されます)。

    Comment

    DAV に関する情報を入力します。

    この DB2 Access ビューに関連付けられているフォームを選択

    次のいずれかの方法で、行選択条件を指定します。

    • すべてのフォームを選択して、データベース内のすべてのフォームを DAV に関連付ける。Access ビューには、NSF のすべてのデータ文書について行が表示されます。
    • リストボックスから DAV に関連付ける個別のフォームを選択します。DB2 はこのリストを使用して DAV に入力するデータを決定します。[フォーム] 項目が選択した値のどれかに一致するデータ文書だけがビューに表示されます。
  10. DB2 から DAV にデータを追加するためのオプションを指定します。

    フィールド

    アクション

    DB2 挿入または更新をフォームで計算

    選択したフォームに計算結果フィールドがあり、SQL によって文書が作成または更新されたときに式を計算する場合は、このオプションを有効にします。

    デフォルトフォームで DB2 挿入を使用:

    DB2 ユーザーは DAV のデータに対する挿入、更新および削除を実行できます (必要なアクセス権がある場合)。しかし、これらの操作は、複数のフォームが選択されている場合でも、DAV 定義の中の関連付けられている 1 つのフォームに対してだけ実行できます。DB2 の挿入、更新、削除に使用するフォームを指定します。

  11. [詳細] タブで [DAV] オプションを指定する

    フィールド

    アクション

    タイムゾーン変換に GMT を標準とする

    DB2 内のすべての日付と時刻を GMT に標準化します。このオプションは、異なるタイムゾーンのユーザーからアクセスされる分散 DB2 アプリケーションに対して特に便利です。

    注: この設定は、文書の日付/時刻形式フィールドにマッピングされる列にのみ適用されます。特殊フィールド (例えば、#CREATED) は常に GMT で DB2 に書き込まれます。

タスクの結果

注: リリース 8 では、#UNID、#OID および変更された時刻を選択するオプションは、詳細オプションではなくなりました。これらは、他のフィールドの選択時に特殊な # フィールドとして選択します。

  1. ビューを保存します。
  2. (省略可能 - 推奨) [検証] をクリックします。DAV を検証することにより、有効な DB2 ビューを構築するための最低限の要件が、Access ビューの定義によって満たされているか確認できます。これによって DAV Designer での作業中に Access ビュー定義の有効性を素早くチェックできます。
  3. ビューを閉じる
  4. DAV のワークペインで、[DB2 で作成/更新] をクリックします。
  5. [DB2 に作成] をクリックします。この操作により、ビューにフィールドデータが入力されます。

メモ:

データ入力タスクは非同期のサーバータスクです。タスクの進行状況は通知されません。タスクの状況をチェックするには [リストの更新] をクリックします。

大きなデータセットに対して DAV へのデータ入力を実行するのは時間がかかり、サーバーの負荷が大きくなります。大きなデータベースに対して DAV を作成した場合、ビューへのデータ入力は業務時間外に実行することを検討してください。

ビューへのデータ入力は 1 回限りのイベントです。ビューにデータが入力されると、通常の Notes の更新と DB2 更新との同期が維持されます。

DAV の特殊フィールド

このタスクについて

リリース 8 では、以前は Notes 式言語からのみ利用可能だった、Notes データベースに関する多様なメタデータが、DAV から使用できるようになりました。DAV に関するメタデータも使用できます。

フィールド名

説明

タイプ

保管されるか

#ADDEDTOFILE

文書がこのデータベースに追加された日付

Timestamp

Y

#CREATED

@Created と同じ

Timestamp

Y

#DATABASE

NSF 名

Varchar

N

#DBPATH

完全パスと NSF 名

Varchar

N

#MODIFIED

@Modified と同じ

Timestamp

Y

#OID

各文書の Notes OID

Varchar

Y

#PUBLICACCESS

パブリックアクセスの Notes の動作を有効にする

Varchar bit

N

#REF

$Ref から

Varchar bit

Y

#REPLICAID

ReplicaID

Varchar bit

N

#RESPINFO

親文書 ID の後に子の数が続き、その後に子文書の ID のリストが続く

Long Varchar

Y

#SEQUENCENUMBER

OID.Sequence

Integer

Y

#SERVER

サーバー CN

Varchar

N

#UNID

各フィールドの Notes OID

Varchar

Y

個々の文書に適用される特殊フィールドの値は、DAV テーブルに保存されます。データベースまたは DAV に適用される特殊フィールド全体が DAV テーブルに保存されるのではなく、ビュー定義内に値がエンコードされます。保存されない列は、ビューから照会でき、照会ビューの SQL 式に SELECT の一部として組み込むことができます。保存されていない列は、Access テーブルに直接アクセスするときには使用できません。

一部の特殊フィールドは、基の文書に追加の変更を実行します。

照会ビューの SQL 式で SELECT #NOTEID とすると、ビューエントリをダブルクリックすることで文書が開くようになります。

DAV 定義の #OID 特殊フィールドを指定し、照会ビューの SQL 式で SELECT #OID とすると、次の機能が有効になります。

  • 照会ビュー文書の文書リンクを有効にする。
  • テーブルとしてコピーできるようにする。
  • 三角アイコンを有効にする (#REF と一緒に使用)。

DAV 式に #REF を指定すると、文書に $REF アイテムが作成されます。

DAV 式に #RESPINFO を指定すると、親文書と返答文書の情報が設定されます。

DAV 定義の #PUBLICACCESS 特殊フィールドを指定し、照会ビューの SQL 式で SELECT #PUBLICACCESS とすると、照会ビューで Notes のパブリックアクセス動作が有効になります。

タイムスタンプは GMT を標準とします。

バージョンの互換性についてのメモ:

このタスクについて

  • 7.0 では、#UNID 列は 16 ビットのバイナリ値として記述されました。8.0 では、getDocumentByUNID() のような関数で直接使用できる 32 ビットの文字列として記述されます。
  • 7.0 では、#MODIFIED の拡張プロパティは、@Modified 関数と同義ではない内部値でした。8.0 では、この内部値は #DB2MODIFIED という名前に変更され、Access ビューに表示できなくなりました。新しい #MODIFIED 特殊フィールドは、@Modified 関数と同義です。
  • 既存の DAV 定義は、8.0 の Domino Designer で開くと、自動的に 8.0 の形式 (バージョン 3.1) に変換されます。#OID および #UNID の従来の拡張プロパティは、新しい特殊フィールド形式に変換されます。
  • 既存の DB2 Access ビューは引き続き従来どおりに動作します。DAV が DB2 で削除されるか、再作成されるまでは更新されません。
  • リリース 8.0 では、DAV の列数の制限は撤廃されました。Domino は、DOMINO_TMP32 という 32K のページサイズを持つ追加のバッファプールと、DOMINO_STMP32 という一時テーブルスペースを使用します。ここでは、サーバーのメインスキーマの名前は DOMINO です。

DAV の状況の表示

このタスクについて

次のアイコンは、作成中の DAV の状況を表示します。

  • DB2 Access ビュー - 新規ビュー: 星付きのビューアイコン
  • DB2 Access ビュー - 作成されたがデータは未登録: シンプルなビューアイコン
  • DB2 Access ビュー - 読み込み専用: バツ印の付いた鉛筆アイコン
  • DB2 Access ビュー - 警告: 感嘆符付きの黄色い三角アイコン
  • DB2 Access ビュー - 正常に作成されデータも登録済み: チェックマークアイコン