Domino Designer を探索する

大規模なアプリケーションを構築するには、それに適したツールが必要です。Domino® Designer は「作業場」であると考えてください。ここには、強力なアプリケーションを構築するのに必要なすべてのツールが揃っています。アプリケーションの構築作業を開始する前に、構築作業の作業場となる「ワークスペース」を以下の表で確認してください。

アイテム

目的

アプリケーションナビゲータ

(以前のリリースでは「設計ペイン」)

アプリケーションに格納可能な設計要素とリソースタイプを表示します。例えば、[ページ] などの要素をダブルクリックすると、現在のデータベースに格納されているページのリストがワークペインの設計リストに表示されます。ページの設計リストの先頭にある [設計] アクションボタンをクリックすると、ページの新規作成が可能になります。

デフォルトでは、アプリケーションナビゲータは Domino Designer ウィンドウの左側に表示されます。また、新しいアプリケーションの作成、最初のバーをクリックすることによるアプリケーションリストの展開/省略、アプリケーションの先頭のバーをクリックすることによる各アプリケーションの展開/省略、プラス記号/マイナス記号をクリックすることによる設計要素カテゴリの展開/省略、といった操作を実行することもできます。さらに、アプリケーションをアクセスしやすい作業セットに整理することもできます。

アプリケーションナビゲータを右クリックすると、アプリケーションの表示と作成を行うことができます。また、作業中のビューと設計要素を更新することもできます。

設計アクションボタン

設計アクションボタンにより、新しい設計要素の作成などの共通タスクがトリガされます。設計アクションボタンの例としては、[新規 XPage] ボタンや [新規フレームセット] ボタンなどがあります。これらのボタンは、画面インターフェース中央の設計要素リストまたはワークペイン領域に表示されます。

設計要素リスト

現在のアプリケーションに保存されている設計要素またはリソースのリストが表示されます。ワークペインにリストが表示されます。リスト中のアイテムをクリックすると、ワークペインの表示が選択した要素またはリソースの作業領域に変わります。

要素リストでは、パネルの [フィルタ] インフォボックスで、表示をカスタマイズする要素をフィルタリングすることができます。このパネルは、設計要素が選択されているときの Domino Designer の中央のパネルです。[フィルタ] インフォボックスは、パネルの先頭にあります。

表示する要素を指定するには、[フィルタ] 編集ボックスにフィルタ文字列を入力します。フィルタリングの対象は、設計要素リストの [名前] 列と [別名] 列のデータです。[名前] と [別名] に「form」という文字列があるすべてのフォーム要素を表示する場合は、[フィルタ] インフォボックスに「form」と入力します。[名前] と [別名] の「form」と付くすべてのエントリが、要素リストに表示されます。フィルタリングの基準に一致しないエントリはすべて表示されません。例えば、「Form1」と「myAppForm」はリストに表示されますが、「CustomerProfile」と「TopicName」は表示されません。

現在適用中のフィルタの結果を消去するには、[フィルタ] 編集ボックスの隣にある [消去] ボタンをクリックします。新しいフィルタリング結果を表示するには、新たにフィルタ文字列を入力します。

アプリケーションのブックマーク

アプリケーションナビゲータ内に表示されるこのブックマークを使用すると、アプリケーションへのアクセスやアプリケーションの整理を素早く行うことができます。アプリケーションブックマークの最初のバーをクリックすると、ブックマークの展開と省略を切り替えることができます。

メニューバー

Domino Designer コマンドのコンテキストメニューを表示します。

設計要素のプリビューボタン

Notes またはブラウザを起動して、現在の作業内容をプリビュー表示します。

ウィンドウタブ

ワークスペース上で開いたウィンドウ間の移動に使用します。

ワークペインまたはキャンバス

アプリケーションナビゲータで任意の設計要素やリソースタイプを選択すると、設計リストが表示されます。設計リストで任意の要素またはリソースを選択すると、2 つのセクションが表示されます。最初のセクションには、要素またはリソースの作業領域が表示されます。最後のセクションには、プログラムペインとプロパティビューが表示されます。

コントロールパレット

ページのレイアウト設計や、データベースへのデータの入力方法または格納方法の判別に使用する UI コントロール、カスタムコントロール、その他のコントロールがあります。パレットに表示されているコントロールは、ドラッグアンドドロップ操作によって設計ページに移動することができます。コントロールパレットは、ユーザーインターフェースの境界線上で起動されます。

このパレットが機能するのは、ページやカスタムコントロールの編集中など、エディタが機能している場合だけです。コントロールパレットには、コアコントロールとコンテナコントロールという 2 つの描画コントロールが表示されます。現在の Domino Designer アプリケーションにカスタムコントロール (オプションでその他のコントロール) を追加した場合は、これらのコントロールに対する描画コントロールも表示されます。描画コントロールは、埋め込みペインの一種です。各描画コントロールの先頭と末尾にある上下矢印を使用して、オプションをスクロールすることができます。各描画コントロールの展開/省略表示、描画コントロールオプションの設定、パレット全体の非表示も行うことができます。

アウトラインビュー

XML のソースコードを、複数ページにわたって階層状に表示します。アウトラインビューの各ノードをクリックしてページ内を移動し、プロパティビューでプロパティを変更することができます。また、設計要素をドラッグアンドドロップ操作によって移動して、画面セクションの再設定や設計要素の表示順の変更を行うこともできます。

プロパティビュー

ページとコントロールのプロパティを設定する際に使用します。プロパティビューは、現在開いているエディターと連携して機能します。例えば、ページの設計中にページ内の特定のコントロールのフォーカスを移動すると、そのコントロールのプロパティがプロパティビューで編集可能になります。

プロパティビューは、Domino Designer ウィンドウの末尾にあります。このビューの各タブをクリックすると、一連のオプションが表示されます。それぞれのページと UI コントロールには独自のプロパティセットが設定されているため、各タブに含まれるタブとオプションは現在選択されている要素によって異なります。例えば、ページのリストを表示しているときに各ページの名前をクリックすると、ページの名前、作者、作成日など、ページに関する一般的な情報がプロパティビューに表示されます。ページの名前をダブルクリックすると、そのページが Domino Designer エディタの編集モードで開き、新しいタブセットがプロパティビューに表示されます。

プロパティビューのタイトルバーを右クリックすると、次のタスクを実行できます。

  • ビューを非表示にする
  • ビューを別のウィンドウとして分離する
  • ビューをデフォルトの設定に戻す

イベントビュー

イベントビューを使用して、コンポーネント、ページ、コントロールのイベントを作成します。イベントビューを使用して、簡単なアクションやスクリプトをイベントに添付することができます。簡単にアクセスできるよう、イベントはカテゴリ別に分類されます。

スクリプトの記述時に、サーバーサイドまたはクライアントサイドのイベントを作成できます。Asynchronous JavaScript and XML (AJAX) テクノロジーに基づいてページ要素の一部を部分更新するなど、イベント発生後のページ更新のオプションを指定できます。シンプルアクションを記述する際に、引数によって変更可能なプログラム済みのアクティビティを実行するアクションを記述することができます。シンプルアクションのグループを作成することもできます。

問題ビュー

Domino Designer のリソースに関するエラーや警告などの情報を表示します。 これらのメッセージは、Eclipse ワークスペースの構築時に生成されます。例えば、構文エラーを含むページを保存すると、問題ビューにそのエラーが表示されます。

データパレット

エディタで選択されたページやパネルに関連するデータソースを表示します。設計要素をページにドラッグしてコントロールを作成する際に使用します。データパレットを表示するには、[ウィンドウ] > [Eclipse ビューの表示] > [データ] をクリックします。

次のセクションでは、プログラムペインについて説明します。

アイテム

目的

インフォリスト

作業領域に現在表示されている設計要素のオブジェクトとコーディングのリファレンス情報を表示するスクロール可能なウィンドウです。

[オブジェクト] タブ

プログラムペインにあるオブジェクトとイベント間を移動できます。オブジェクトに対して作業するには、オブジェクトを選択します。そのオブジェクトのプロパティとイベントのリストが表示されます。プロパティまたはイベントを選択すると、プログラムペインのスクリプトエリアが変化して、そのプロパティまたはイベントを記述するコードが表示されます。その際、すでにプログラミングされているイベントとプロパティは暗い色で表示されます。

[リファレンス] タブ

インフォリストの [リファレンス] タブは言語別に使用でき、その内容は選択した言語によって変化します。式言語で編集している場合、ウィンドウには@コマンド、@関数、フィールドが表示されます。LotusScript® で編集している場合、ウィンドウには LotusScript 情報が含まれています。JavaScript で編集している場合、ウィンドウにはドキュメントオブジェクトモデルについての情報が含まれています。Java™ で編集している場合、ウィンドウには Java 関連情報が含まれています。

スクリプトエリア

スクリプトエリアには式を入力します。式は式言語、LotusScript、JavaScript、またはシンプルアクションで書くことができます。

プログラムペインで作業している場合は、[ファイル] - [印刷] を選択するとソースコードを印刷できます。プログラムペインで表示できるコードはすべて印刷できます。

プロパティインフォボックス

プロパティインフォボックスは、設計要素の設定を選択または修正する場合に使用するツールです。プロパティインフォボックスはタブ付きのダイアログボックスで、タブごとに異なる属性またはオプションがあります。タブ上のアイコンにカーソルを移動すると、そのタブ名が表示されます。ほとんどのウィンドウの場合、設計要素を右クリックすると [プロパティ] ボックスが開きます。メニューから [設計] - [<要素> プロパティ] を選択するという方法もあります。

プロパティインフォボックスはコンテキスト対応であるため、ワークスペースに開いたままにしておくと、作業対象の要素についての内容が常に表示されます。[プロパティ] ボックスの項目を変更できない場合、それらの項目はグレー表示されるか、非表示になります。

ヒント: 一部のプロパティインフォボックスは、ボックスの先頭をダブルクリックして状況依存ツールバーへと省略表示することもできます。