Lotus® Connector LotusScript® Extension (LC LSX) の標準データ型と拡張データ型について、以下に説明します。
標準データ型
このデータ型は、Lotus Connector または IBM® Lotus Enterprise Integrator® (LEI) を使用して接続するデータソースに対して読み取りまたは書き込みを行う場合のデータ型です。
標準データ型は、次の 3 つのクラスに分類されます。
- 数値 (Int、Float、Currency、Numeric)
- 日時 (Datetime)
- ストリーム (TEXT、BINARY)
Int と Float 以外のデータ型は、本書で説明する Lotus Connector のクラスによって表します。Int は LotusScript の Long で、Float は LotusScript の Double で表します。
- Int: 4 バイトの符号付き整数。整数は非常に効率的ですが、精度と範囲が限られています。Int の値は -2147483647 と 2147483647 の間の整数で、精度は 9 桁です。
- Float: 8 バイト (倍精度) の浮動小数点数。
Float は Currency や Numeric より精度は低くなりますが、値の範囲はこの 2 つよりも大幅に広く、より効率的です。Float の精度は 15 桁で、任意の実数値 (10^308 から 10^-308 の指数範囲) を表すことができます。
- Currency: 小数点以下 4 桁の 8 バイトの整数。Currency の精度は、Int と Float の精度をはるかに超えています。Numeric よりは精度が低くなりますが、はるかに効率がよいので、高い精度が必要な場合はこのデータ型を選択します。Currency の精度は 19 桁で、最大値は 922,337,203,685,477.5807 です。
- Numeric: Numeric は他の数値データ型に比べて大きく、効率は低くなりますが、精度は遥かに高くなります。Numeric の精度 (桁数) は 88 桁で、スケール (小数点以下の桁数) は -127 と 127 の間です。このため、非常に大きな数を非常に高い精度で表現できます。
- Datetime: Datetime は、特定の日付と時刻を表します。範囲は 1 年から 32767 年までで、精度は 100 分の 1 秒です。さらに、Datetime はタイムゾーンおよび DST 設定に固有のため、国際的な設定でも使用可能です。
- Text: Text は、最長 4GB の文字ストリームです。すべてのテキストには文字セットがあり、文字セット間の変換がサポートされています。システム間で転送する場合には、必要に応じて自動的に文字セットが変換されます。
- Binary: Binary は、最長 4GB のバイトストリームです。すべてのバイナリデータには形式があり、未フォーマットデータを表す BLOB (Binary Large Object)、または複合、テキストリスト、数値リスト、日時リストなどの構造化バイナリ形式のいずれかです。3 種類のリストフォーマットでは、単一のデータ値に複数の値を格納できます。
拡張データ型
拡張データ型には、Fieldlist と Connection の 2 つがあります。
- Fieldlist: フィールドリストそのものは、1 つ以上の値を持つ名前付きのフィールドの集まりで、SQL のテーブルに似ています。データ型としてのフィールドリストは単一のデータ値自体に 1 個のフィールドリストを格納できるので、これによってデータを階層状にネストできます。フィールドリスト内のデータ値に含まれるフィールドにも、さらにネストされたフィールドリストを格納できます。フィールドリストは、このようなデータ構造をサポートするバックエンドでのみ使用できます。
- Connection: コネクションは、Lotus Connector を介したバックエンドのシステムとの対話をサポートします。
データ型としてのコネクションは、Metaconnector を使用する場合にのみ有効です。これは Metaconnector に Connection 型のプロパティがあるためです。