共有ビューと個人ビュー

ビューには、複数のユーザーが使用可能な共有ビューと、1 人のユーザーが使用可能な個人ビューの 2 種類があります。ビューの種類は、ビューを作成するときに指定します。ビューの種類は後から変更できません。共有ビューは最初の使用時に個人ビューにできますが、個人ビューは共有ビューとして作り直さないと、共有ビューにはできません。

共有ビュー

共有ビューは、データベースに対して [読者] 以上のアクセス権を持っているユーザーなら誰でも使用できます。データベース用に設計するビューのほとんどは、共有ビューです。[設計者] または [管理者] のアクセス権を持つユーザーは、共有ビューを作成できます。また、管理者がアクセス制御リスト中で [共有フォルダ/ビューの作成] として選択した [編集者] のアクセス権を持つユーザーも、共有ビューを作成できます。

基本の共有ビューに加えて、次の特定のタイプの共有ビューを作成できます。

[共有 (フォルダに属さない文書を表示)] ビュー

[共有 (フォルダに属さない文書を表示)] ビューは、ユーザーが一般的にほとんどの文書をフォルダに保存している場合に便利です。このビューを使用すると、ユーザーはフォルダに保存されていない文書を簡単に探せます。

[共有 (削除された文書も表示)] ビュー

[共有 (削除された文書も表示)] ビューでは、ユーザーはデータベースから削除された文書の一覧を表示できます。ごみ箱からフォルダにドラッグすることで、ユーザーは削除した文書を復旧できます。このビューでは、データベース管理者が [データベースのプロパティ] インフォボックスの [詳細] タブで [一時的削除を許可] をあらかじめ選択していることが前提になります。

[一時的削除を許可] プロパティを選択すると、文書を削除してもその文書はデータベース内に残り、設定された時間が経過するまで削除されません。この時間はデータベース管理者により [データベースのプロパティ] インフォボックスの [詳細] タブで設定されます。設定した時間が経過すると、文書はデータベースから完全に削除されます。

[共有 (使用すると個人に)] ビュー

[共有 (使用すると個人に)] ビューは最初に共有ビューとして作成され、ユーザーがビューにアクセスして保存した直後に個人ビューになります。[共有 (使用すると個人に)] ビューは、個人用のビューを複数のユーザーに配布するのに役立ちます。ユーザーごとにビューをカスタマイズするには、@UserName を使用してこのタイプのビューを作成する方法を用いるとよいでしょう。

ビュー選択がパースされるのはビューが生成されたときだけであるため、ビューで @username を使用する方法はこれだけです。そのため、@username にキーがつけられた共有ビューを Tom が開いた場合は、Tom の文書がすべて表示されます。しかし、Jay がアクセスしたときにビューがまだ開いている場合は、Jay は Tom の文書をすべて表示できますが、自分自身の文書は表示できません。この競合を避けるために、選択式で @username を使用するときは、ビューに [共有 (使用すると個人に)] を指定します。

このような [共有 (使用すると個人に)] ビューをユーザーが保存した場合、そのユーザーのビューのコピーは、設計の変更を継承しなくなります。例えば、ビューに列を追加した場合、そのビューの個人バージョンを既に使用しているユーザーに対しては、追加された列は表示されません。ユーザーが設計の変更を取得するには、このビューの個人バージョンを削除してから、[共有 (使用すると個人に)] ビューを再度開く必要があります。

[共有 (使用すると個人に)] ビューではデータが保護されないため、セキュリティの手段とはなりません。特定の文書を表示させない [共有 (使用すると個人に)] ビューを作成しておいても、別の個人ビューを作成して、共有ビューで表示させないようにしていた文書を表示させることができるからです。

[共有 (使用すると個人に)] ビューは、共有されているかぎり、データベースに格納されます。最初に使用された後、Domino® では、[個人フォルダ/ビューの作成] オプションを使用してビューの保存場所を決定します。

[共有 (使用するとデスクトップで管理する個人に)] ビュー

[共有 (使用すると個人に)] ビューをデータベースではなくユーザーの desktop.dsk ファイルに格納したい場合は、ビューの作成時に [ビューの種類] として [共有 (使用するとデスクトップで管理する個人に)] ビューを選択します。

個人ビュー

ユーザーは、[作成] - [ビュー] を選択して個人ビューを作成し、文書を個人専用の方法で整理できます。

データベースアクセス制御リストに個人フォルダや個人ビューを作成する権限がユーザーに付与されている場合、個人ビューは Notes® データベースに保存されます。ユーザーに個人フォルダや個人ビューを作成するアクセス制御リスト権が付与されていない場合、ユーザーは個人ビューをユーザー個人のワークスペースにあるファイル (desktop.dsk) に作成して保存することのみができます。

Web では、個人ビューはサポートされていません。