この記事は、「Domino管理者アップデート認定試験対策」シリーズです。
HCL Notes/Domino を特長付ける機能の一つに複製機能があります。V12 では複製機能が強化されていますし、基本的な機能ですので、管理者試験でも必ず出題される分野です。
V12 の新機能は「データベース制限値設定の複製」です。制限値設定はデフォルトで複製されますが、サーバーでの制限値設定の複製を無効にするには以下の notes.ini 設定を使用します。
DISABLE_REPL_QUOTA=1 <--これ重要
この機能を分かりやすく言えば、「複製要求が外から来ても、(この設定をした) 自分のサーバー上の DB には制限値は反映させないよ」というものです。
この機能のトラブルの可能性としては、「制限値を設定した DB を複製したはずなのに、複製先では制限を無視されて DB が肥大化している」といったことが想像されます。
参考 URL: データベース制限値設定の複製
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HCL Verse はブラウザおよびモバイルアプリ向けの Domino ベースのメールクライアントです。Domino 管理者の仕事の範囲に入るので管理者向けの認定試験でも出題されます。
HCL Verse は Domino のインストーラーに内蔵されておらず、後からインストールする必要があります。インストールといっても、インストーラーはなく、ダウンロードしたVerseのzipファイルを解凍して、中身の jar ファイルを Dominoのプログラムディレクトリー配下の所定の場所に配置するだけです。その場所は、/domino/workspace/applications/eclipse/plugins という深いところにあります。パス名からこれが Eclipse のプラグインであることが分かります。
試験とは関係ありませんが、Domino は OSGi という「Javaモジュールの動的追加や実行を管理するための基盤システム」をサポートしていて、その標準に則って Verse は実装されています。
Verse クライアントでも Notes 暗号化メールを扱うことができます。暗号化/復号化/署名 には ID ファイルが必要なのですが、それは ID ボールトから取り出してメモリー上に展開して使用しています。ですので、ユーザーが ID ファイルを意識するような場面はありません。つまり、Verse を使うには ID ボールトが必須になります。
試験対策上、Verse に関して Domino 管理者に必要とされる知識はこれくらいです。
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ワンタッチ Domino セットアップ機能は、セットアップのパラメーターを予め用意しておくことで、確実に Domino サーバーを正しくセットアップできるようにするものです。 HCL Domino V12 の新機能であり、その後も機能改善が図られています。手動によるセットアップの間違いのリスク回避や手動作業の手間暇を節約できる便利な機能です。
重要なポイントは以下の3つです。
参考 URL
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HCL Nomad Web に限らず、ブラウザ全般のセキュリティを確保するには、OS のログインを別ユーザーで行うのが基本です。ブラウザー側でも、ユーザープロファイルを複数持つ仕組みが備わっている場合がありますが、認証を必要としない場合もあるのでセキュリティ装置としては不十分でしょう。
Nomad Web 側でも、セキュリティ確保のための仕組みが備わっていて、以下の notes.ini 設定を使用します。
ResetNomadInstance=1 <--これ重要
この notes.ini 設定をしておくと、Nomad Web 終了時にローカルのユーザーデータが自動的に削除されます。次回 Nomad Web を起動すると初回のセットアップが必要になります。notes.ini 設定はデスクトップポリシーを使って配布します。あるいは Panagenda MarvelClient を使って配布することもできます。
毎起動時に初回セットアップを行っていたのでは作業効率が悪くなりますので、一般的には有効にする場面は少ないでしょう。この機能は、なんらかの理由で OS のユーザー切り替えができない環境で複数のユーザーが Nomad Web を使う場合を想定して設計されています。
繰り返しになりますが、セキュリティ対策としてはやはり「OS へのログイン」でブラウザ環境を分離することに尽きます。
なお、手動でもローカルデータの削除は可能です。右上のメニューで実行できます。
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HCL Nomad Web を使用するにはいくつかの前提条件があります。重要なポイントを列記します。
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HCL Domino管理者アップデート認定試験では Nomad も対象ですのでご注意ください。
HCL Nomad Web には「アプリケーションスイッチャー」なる機能があるのをご存じでしょうか。
Notesにはない機能なので、長年 Notes を使っている方でも「なんだそれ?」となる可能性大です。かくゆう私も、不意に聞かれて答えることができませんでした。 話より画面の方がわかりやすいでしょう。これです。
文字通り、アプリの切り替え機能ですね。Nomad Web の画面内でアプリを切り替えられるので便利でしょう。このアプリはユーザーが任意のものを登録できるのかといえば、答えは No です。登録するアプリは管理者側で指定します。ユーザーが Nomad Web を起動するたびに設定が読み込まれますので、後からでも管理者は任意のタイミングで設定を変更できます。その設定はどこで行うのでしょうか。設定は json ファイルで記述します。ファイルは以下のような場所になります。
https://example.org/nomad/config/app-config.json
なお、このアプリケーションスイッチャーは Nomad Web だけにある機能で、Nomad Mobile にはありません。ご注意ください。
関連 URL: Configuring application switcher (Nomad for web browsers)
2023年3月1日のブログポスト「HCL Domino 認定資格制度について」の通り、HCL Domino管理者アップデート認定試験 (既存管理者資格者対称) の日本語版を、2023年3月現在、準備中です。この試験は、アップデート認定試験ですので出題範囲の多くは新機能になります。
そこで、これに連動する企画として、新機能紹介も兼ねて試験対策にもなる機能紹介記事を不定期で掲載していきます。「Domino管理者アップデート認定試験対策」のタグを付けますので、PCR画面右側の「Domino管理者アップデート認定試験対策」で表示させれば、認定試験対策のテキストになります。
1ポスト1トピックの短い記事を読むだけで試験対策になります。特に、既存管理者の方、これから管理者になられる方に読んでいただけると幸いです。また、Domino に興味がおありの方、関わっている方も、機能の知識を深める上で役に立つかと思います。
今後ポストしていく記事中に出てくる「ご注意ください」や「重要」の部分にご注意ください。