2022年3月30日 (日本時間は概ね31日) に HCL Nomad Web 1.0.3 がリリースされます。その新機能を紹介します。
1.0.2 までは、ユーザーの切り替えができず、単一のブラウザーをある特定のユーザーが利用することが原則でした。どうしても、同一PCを複数ユーザーで利用する場合は OS のプロフィールを分ける、すなわち 「OS にログインし直す」必要がありました。基本的に、また様々なセキュリティーの観点からもこの「OS にログインし直す」という方法を推奨しています。
さまざまな理由から、OS にある特定のユーザーでログインした状態である必要がある場合は、異なるブラウザーを使い分ける、または、同一ブラウザーの異なるプロファイルを使い分ける方法を推奨します。
1.0.5 では、上記以外の方法として、ユーザーのリセットが可能になりました。Nomad Web をアンインストールすることなく、素早く異なるユーザーが利用できる環境を整えることができます。
画面右上のユーザー部分をクリックし、「Nomad のリセット」を行うと、プログラムは消去せずに、環境をリセットします。動作がおかしくなった場合や、利用するユーザーを変更する場合に使用します。この機能を使うには、管理者は notes.ini に resetNomadInstance=1 を設定します。
リセットされた環境では、次回のログインがこの環境にとっての最初のユーザーになります。もし、リセットせずに別のユーザーがログインした場合は以下の画面が表示されます。ここでは User1でログインしたところです。「前のユーザーのデータが残っているが、このまま User1 が使うと、前のユーザーのデータは全部消える」という警告が表示されています。「前のユーザー」が誰かはセキュリティーの関係上表示されません。
注意
1.0.3 で加わったリセット機能は、利用するユーザーが頻繁に切り替えることを目的としたつくりにはなっていません。あくまで、PC の利用者が (半永続的に) 変わった時に使うことを想定しています。同一 PC で 同一 OS プロファイルで Nomad Web を使う場合には、ブラウザーのプロファイルを切り替えて使用することを推奨します。
1.0.3 から、ユーザー文書の管理タブにある利用クライアントの履歴に Nomad Web が記録されるようになりました。
動作原理は Notes クライアントと同じで DynConfig (Dynaimc Configuration) がクライアント側で動作して、AdminP宛のメールが送信されます。AdminP がこれを処理してユーザー文書にデータを反映させます。
他の新機能は次号に続きます。