2022年に「徹底解説!Azure クラウドを使って Domino 環境をデプロイしてみよう」の記事を計6回連載しましたが、今回はその続編、7回目としてクライアント編を掲載しました。
徹底解説!Azure クラウドを使って Domino 環境をデプロイしてみよう(第7回 Domino で使用できるクライアント)
6回の記事は上記記事内にリンクがあります。
HCLSoftware は、2023 Gartner® Magic Quadrant™ に選ばれただけでなく、2023年 Gartner Critical Capabilities for Digital Experience Platforms ReportのB2E Use Case で最高位にランクされました。
HCLSoftware は Gartner Magic Quadrant のチャレンジャーとして、ベンダーのビジョンの完全性と実行能力を詳細に評価したこのレポートにおいて、14 社しかないベンダーのうちの 1 社となりました。
Gartner 社の資料 (英語) をご覧いただけます。詳細は HCLSoftware Named a Challenger in the 2023 Gartner のページをご覧ください。
HCL Digital Experience について
HCL Digital Experience は、強力なパーソナライズされたコンテンツやアプリケーションで従業員を引き付け、コラボレーション、仕事への満足度、ビジネスの成功につながる定着率を向上させることができます。
HCL Notes/Domino、Traveler V12 技術ウェビナー に「Domino 12.0.2 新機能 DAOS オブジェクト暗号鍵の整合性を保つ」のウェビナーを追加しました。
この記事は、「Domino管理者アップデート認定試験対策」シリーズです。
DAOS の最後はその他細かな話をしていきます。
V12 にバージョンアップしても、あるいはバージョンアップ中に以前のバージョンと混在する場合があります。そうした場合はDAOSの暗号強度を11.0.1までのものにとどめておく必要があります。以下を設定しておくとそのような動作になります。
notes.ini に DAOS_NLO_ENCRYPTION_METHOD=0
参考 URL: DAOS 暗号化のセキュリティーの向上
V12 ではユーザーや管理者がIDファイルをID ボールトにアップロードできるようになりました。ディレクトリーを開き、アクションメニューからこれを実施できます。 この操作でエラーが発生する場合があります。そのトラブルシューティングについての記事を示します。エラーの種類は2つ。特に「アクセスが拒否されました」の方を注意してみておきましょう。
アクセスが拒否なので、管理者として権限が設定されていないわけです。
マニアックな話ですが、Show Stat DAOS.object.Attach_DAOSCreate を実行すると DAOS で作成された添付ファイルの数が表示されます。
参考 URL: Show Stat DAOS
DAOSを運用していると、DBをバックアップした時など戸惑うことがあるかもしれません。DBをリストアした場合は外だししているファイルとの整合性がとれているかを確認する必要があります。以下のコマンドを実行すると、不足しているファイルを一覧表示してくれます。
tell daosmgr listnlo missing filename.nsf
参考 URL: リストアのオプション
Top 10 Facts: Why Low Code Should Be Essential to Your Business の翻訳版です。
ローコードはなぜあなたのビジネスに不可欠なのか - トップ10の事実 -
2023年4月14日
著者: Dan Allen / Product Marketing Manager, HCL Digital Solutions
先進的な企業が目指すデジタルトランスフォーメーションには、業務の効率化、コスト削減、労働力の可能性を最大限に引き出すプラットフォーム、つまりローコードアプリケーション開発プラットフォームの導入が必要です。
ここでは、ローコードの基礎知識と、ローコードが今日のダイナミックなビジネス環境において持続的な成功を収めるための最良のソリューションを提供する理由について説明します。
ローコード開発プラットフォームは、グラフィカル・ユーザー・インターフェースを通じてアプリケーションを作成するために使用される統合ソフトウェア開発環境です。ローコード以前は、アプリを作るには、複雑なコードを書き、そのソフトウェアをテストし、デバッグするという長い開発サイクルが必要でした。ローコードアプリ開発プラットフォーム(LCAP)は、コーディングを直感的なビジュアルツールに置き換えて、リソースを節約し、高度なトレーニングを必要とせず、洗練されたアプリを迅速かつ効率的に提供します。
ノーコード・プラットフォームはさらにシンプルに使えるので、ビジネス・ユーザーにとっては、革新的なワークプレイス・ソリューションを見出す上で特に価値があります。これには、顧客の見積もりや価格の承認、従業員のオンボーディング、求人アプリケーション、CRMなどの問題を解決し、結果として従業員の能力を高め、顧客体験を向上させることが含まれます。
ノーコードは、ビジネスアプリケーションを構築するための最も速く、最も簡単で、最も費用対効果の高い方法であり、職場の市民開発者が迅速な洞察を得て、無駄な手順を排除し、コラボレーションし、イノベーションを起こす力を与えます。ソフトウェアエンジニアリングのスキルを持たない従業員でも、かつてはIT部門の専売特許だった業界特化型のアプリを作れます。
デジタル化とデータが成功の鍵を握るこの世界で、組織が競争力を維持するためには、従業員の手にアプリ構築能力を持たせることが重要です。古くなったシステムやプロセスを自動化するために、ローコード/ノーコードを利用する企業が増えており、Gartner社は、2025年までに新しいアプリケーションの70%がローコードによって作られるようになると予測しています。
ローコードプラットフォームは、無駄を省き、非効率なシステムを費用対効果の高い新しいプロセスに置き換え、迅速で正確なインサイトにアクセスすることで、ビジネスの成果を高め、従業員と顧客の満足度を向上させるという、企業の最も重要な目標に貢献できます。
さらに、これらのプラットフォームは、いわゆる「シャドーIT」 (IT部門の管轄外の従業員が作成したデジタルソリューション) のリスクを軽減し、これらのリソースを資産に変えるという展望さえも提供します。
「シャドーITは事業運営に不可欠であり、アプリケーションを作成できる人材はIT部門の外にいることが多いという2つの真実を認識する価値がある」とマッキンゼーの専門家は書いています。「シャドーITは、その有用性にもかかわらず、すべての組織に深刻なセキュリティリスクをもたらしますが、企業には、シャドーITをイノベーションとスピードの領域に変える絶好の機会があります"
強力なローコードプラットフォームは、効率性を向上させ、生産性を高めると同時に、リスクを減らし、古いシステムを刷新したり、新しいプラットフォームを採用するために人員を追加したりする必要性をなくします。例えば、HCL Domino Leapは、フォーチュン500の企業が、最先端を行くために必要なパワー、セキュリティ、革新的なテクノロジーを活用するために頼りにしている、実績あるプラットフォームです。
企業のデータは最も価値のある資産です。だからこそ、一流の企業は、強固なセキュリティ、ガバナンスとコントロール、メールのセキュリティ、容易な統合をDNAとして持つローコードプラットフォームに信頼を寄せています。
ローコードプラットフォームには強力なセキュリティが組み込まれており、ゼロトラストルールと組み合わせることで、ほとんどのデータ漏洩やサイバー攻撃を防げます。さらに、悪名高いヒューマンファクターに対抗するための一連のツールも含まれています。
「ローコードツールがどんなに優れていても、従業員がセキュリティレーダーを超えたアプリケーションを作りたくなる可能性はあります」とジョナサン・リードはSecurity Intelligence 誌に書いています。「このため、組み込みのパーミッションは、優れたガバナンスを維持する上で大きな役割を果たします」。ここでは、適切なトレーニング、テスト、ゲートキーピングが重要です。
長年にわたり、HCL Dominoは、アプリ開発の世界におけるセキュリティの標準を設定してきました。会計事務所や銀行が監査プロセスをDomino Leapに任せているほど、信頼性が高く、安全で安心です。
ノーコード・プラットフォームでは、社員が自分の仕事をより良く、より効率的に行うためのツールを自分で作れます。ワークフローを改善するためのソリューションをIT部門に依頼するのではなく、ビジネスエコシステムのあらゆる側面で、従業員自身がそれを行うことができるのです。
経費の追跡から文書の提出と承認、ケース管理、候補者の採用まで、HCL Domino Leapのような高性能なローコードプラットフォームによって、ワークフォースは簡単にワークフローの強化を実施し、イノベーションを促進するリアルタイムの洞察を得られます。Domino Leap のショールームで、何が可能なのかをご確認ください。
ローコードプラットフォームへの切り替えはビジネスを変革しますが、時間のかかるプロセスではありません。新しいプラットフォームの導入には数週間から数ヶ月かかることが多いのですが、そのようなことはなく、数日で立ち上げられます。
Domino Leapは、1回のインストールで完全かつ完全に安全な状態になり、ビジネス課題の解決を開始するのに役立つオールインワン・アプリケーションサーバーです。最新バージョンでは、ローコードと多くの機能が提供され、従業員と顧客の体験を改善しながら、市民開発者の潜在能力を最大限に活用することがこれまで以上に容易になります。
最高のニュースです。HCL Dominoの最新バージョンにアップデートして、この先見性のあるソリューションをフル活用しましょう。
ローコードは、熟練したソフトウェアエンジニアに頼るのではなく、初心者の開発者やデザイナーの手にアプリを構築する機能を提供します。しかし、コーディングや高度なプログラミングの専門家の必要性がなくなるわけではありません。
つまり、プログラマーは、IT関連のあらゆる要求について一般労働者から頼りにされなくなり、計画、アーキテクチャ、DevOps、セキュリティといったより高いレベルの問題に集中できるようになるのです。
シャドーITのリスクを軽減することで、ローコードプラットフォームは、IT専門家が低レベルだが必要な作業を行う負担をさらに軽減し、開発時間を短縮して生産性と従業員満足度を向上させます。
ノーコードやローコードプラットフォームの台頭により、従来プロの開発者が行っていた作業が一変しましたが、デジタル変革に向けた動きにおいて、コーディングは依然として重要かつ必要な要素です。
ローコードは何千もの基本的な作業を自動化しますが、高レベルのイノベーション、消費者向けアプリケーションのカスタム開発、その他の重要な取り組みには、ソフトウェアエンジニアリングのスキルが依然として必要です。
今日のビジネス環境では、スピードが重要です。デジタル・トランスフォーメーションを優先する組織は、その取り組みを加速させるために、ローコードプラットフォームを利用することが多くなっています。
ローコードプラットフォームがアプリ開発プロセスのスピードアップに成功したことで、近年、ビジネスの世界は一変しました。従来の開発では数週間から数ヶ月かかっていたものが、数時間から数分で実現し、実用化できるようになりました。
HCL Domino Leap は、市民開発者が、顧客のリードキャプチャ、特別な顧客オファー、ビジネスダッシュボードなど、既製のコンポーネントを使ったアプリケーションを数分で構築できるようにします。従業員は最小限の労力で、アプリケーションをモバイルやウェブに対応させることができ、顧客(および同僚)がいる場所で、彼らが望むアクセシビリティを提供できます。アプリが完成したら、他の人が使えるようにテンプレート化することも可能です。
スケーラビリティは、高性能なローコード・ノーカード開発プラットフォームの重要な特長です。アジャイルで直感的なインターフェースと使いやすさは、従業員がIT専門家の関与なしに、最新の洞察に基づく新しいソリューションやプロセスを継続的に考え出すことができることを意味します。鉱業や衣料品小売業など、エンドユーザーは業界特有のアプリケーションを作成することで、効率を最大化し、自身の創造的な可能性を引き出せます。
No codeには、あらかじめ設定されたビジュアルツールが含まれており、正式なソフトウェアトレーニングを受けたことのないビジネスユーザーでも、コードを一行も書かずに簡単にカスタムアプリケーションを開発できます。開発者である市民は、開発プロセスを説明するユーザーエクスペリエンスに導かれながら、アプリケーションの外観や機能を簡単にカスタマイズできます。企業が成長するにつれ、より多くの市民開発者を活用してコラボレーションを行い、ワークフローを改善できます。
HCL Domino Leapは、アプリケーションの設計、構築、展開を加速するローコード開発プラットフォームを企業に提供し、新しいプラットフォームを採用するために古いシステムを改修したり、新しい人材を雇用したりする必要をなくします。
デジタル化の推進とビジネスシーンにおける市民開発者の台頭により、ローコード開発は戦略的に重要な位置づけにあります。使いやすさ、セキュリティ、生産性の向上など、ローコードの多くの利点は、増え続けるアプリケーション配信のスピードに対応することを課題とする組織の目標や目的に合致しています。
ローコードは、企業の人的・デジタル的リソースの可能性を引き出すソリューションであり、全体的な成果の向上につながります。HCL Domino Leapを今すぐ試してみてください!
この記事は、「Domino管理者アップデート認定試験対策」シリーズです。
V12 での改善点、新機能について見ていきましょう。
HCL Domino 12 DAOS では、サブディレクトリーに格納する方法が変更されました。既存のサブディレクトリー (例: 0001、0002) を連続的になるように埋め戻しが行われるようになりました。この変更により、以前のバージョンの Domino で発生していた、部分的に使用されていたサブディレクトリーや空のサブディレクトリーが削除されるようになります。そのサブディレクトリーのファイルの管理台帳ともいえるものが daos.cf2 という CSV 形式のファイルでです。
参考 URL: DAOS コンテナ管理の改善
V12では「DAOS tier 2 ストレージ」機能が追加され、Amazon S3 あるいは、互換のストレージ・サービスを使用して、指定した日数アクセスがない古い添付ファイル・オブジェクトを保存できるようになりました。
S3 ストレージを使用するためにの資格情報がどこに格納されているかというと、Domino 資格情報ストア DB です。この DB に資格情報を格納するには以下のコマンドを実行します。
tell daosmgr S3 storecred <テキストファイル名>
Domino ではクラスタリング機能があり DB が同期できます。今では機能改善され、DBの破損の修復まで行う「シンメトリッククラスタ」にまで発展しています。 DAOS が有効な DB でもこのシンメトリッククラスタを利用するためにはいくつかの前提条件があります。
参考 URL: シンメトリッククラスタを準備する
さらに、S3 に格納された DAOS Tier 2 オブジェクトをクラスタリング環境で共有した場合はどうすればよいでしょうか。暗号化のキーが共有されていればオブジェクトの読み書きはできるわけなので、その点だけに注意します。実際には細かな作業手順がありますが、それについては以下の製品ドキュメントを参照してください。
この記事は、「Domino管理者アップデート認定試験対策」シリーズです。
Domino Attachment and Object Service (DAOS) は、DBへ添付されたファイルをDBの外、つまりファイルシステムに配置することで、DBサイズを小さくするための仕組みです。
DAOS を動作させるには、ODS 48 以上であることと、トランザクションロギングが有効であることが必要です。
参考 URL: HCL Notes Domino環境における Domino Attachment and Object Service (DAOS) の管理/保守のポイント
ファイルシステムに格納されたファイルは、リンク元のデータベース文書が削除された後、一定時間が経過すると自動的に削除されます。その期間は「オブジェクトを削除するまでの保留日数」という項目で任意の値が設定可能です。デフォルトは 30 日間です。
参考 URL: 添付ファイル統合のサーバー設定を指定する
参考 URL: 添付ファイルの統合の仕組み
DAOS を運用をしていると何らかの理由 (DBの削除など) により、どのデータベース文書から参照されていない「孤立したファイル」が発生することがあります。時折、管理者はこの掃除をする必要があります。以下のコマンドを実行すると孤立したファイルを削除できます。
tell daosmgr prune <日数>
Tell DAOSMgr Dbsummary を実行すると、DAOS が有効なすべてのデータベースのステータスが表示されます。
参考 URL: DAOS Manager の Tell コマンド
HCL Domino V12.0.2 の特長を裏表1枚にまとめたブローシャーを作成しました。下記画像をクリックするとダウンロードできます。
また、HCL Notes/Domino V12 特設ページ に、先日公開の HCL Nomad Web/Mobile のブローシャーとあわせて掲載しています。